ステキなあなたのしあわせ養生 くらしの温活術

国際薬膳学院学院長 赤堀真澄先生によるコラムです。日々のくらしに取り入れることのできる「温活術」を紹介しています。

ステキなあなたのしあわせ養生 くらしの温活術

Vol.3:漢方薬は食べ物から出来ている〜漢方薬に含まれる食材を生活に取り入れましょう〜

みなさんは漢方薬を飲んだことがありますか?また、漢方薬は何から出来ているのかご存知でしょうか。
漢方薬の原料のほとんどは植物の根や茎や葉、果実、種子などを乾燥させたもの(生薬)です。私たちが普段から食材として食べているものも数多く含まれています。
私たちは食と薬は別のものと考えがちですが、漢方薬の原料は自然のものでできているので人の体にも馴染みやすく、穏やかに作用します。服用を続けることで次第に体調がよくなっていくことを実感できるでしょう。
今回は女性が悩む症状とそれに効果的な代表的な漢方薬、その原料に使われている食材をご紹介します。

  • ●ぞくぞくする風邪に・・・葛根湯(かっこんとう)/葛、生姜
  • ●発熱やのどの痛みに・・・銀翹散(ぎんぎょうさん)/豆豉
  • ●咳や痰に・・・杏蘇散(きょうそさん)/杏仁、紫蘇、梅干しの黒焼き
  • ●お腹の冷え・冷えからくるむくみ・・・小建中湯(しょうけんちゅうとう)、五苓散(ごれいさん)/シナモン
  • ●頭痛・・・川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)/ミント、茶葉
  • ●生理痛・不正出血に・・・芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)/よもぎ

ご紹介した漢方薬に使われている食材は、薬膳料理としてもよく使われるものばかりです。ですから、体調の悪いときに漢方薬を飲むだけでなく、食事に取り入れること=薬膳もとても効果的です。先に紹介した症状におすすめの“食べるお薬”をご紹介します。

  • ●ぞくぞくする風邪には・・・くず湯生姜のしぼり汁をたっぷり。体を温めることで血流を良くし、黒砂糖を加えることで温め効果アップ!
  • ●喉の痛みが出たら・・・豆腐とキュウリのサラダ *豆鼓醤ソースで ※1
  • ●咳や痰には・・・杏仁豆腐のデザートを食べる、梅干しをたたいてみりんと混ぜ、豚薄切り肉に紫蘇を乗せ、練り梅を巻いて梅しそ巻きにする
  • ●お腹の冷え、冷えからくるむくみや生理痛・・・お腹の調子を整えるカボチャの煮物や焼きリンゴに「温めスパイス」のシナモンパウダーをひとふり!
  • ●頭痛には・・・ミントティーを飲む、抹茶くず湯を飲む
  • ●生理の時には・・・お灸の原料にもなっている温活食材“よもぎ”を使ったよもぎ餅やよもぎ団子を食べる

女性に心と体はとてもデリケートです。漢方薬を上手に活用して不調のない毎日を過ごしましょう。
漢方薬を服用しなくても、食事でも体調を整えることができます。薬膳は「食べておいしい=口福」「見て美しい=眼福」の双方を叶える心と体を癒す食の知恵です。
食と薬を分けて考えず、身近な食材で手軽に体調を整える「食でのお手当=薬膳」の考え方を取り入れて、今回ご紹介した“食べるお薬”を作ってみてくださいね!

  • ※1 豆鼓醤はスーパーの中華食材売り場で手に入ります。
  • profile 赤堀真澄先生

    国際薬膳学院 学院長
    国際中医師 和学薬膳®博士 薬膳料理研究家

    香港在住中に香港大学專業進修學院にて中医学基礎講座、中薬学講座修了。

    帰国後は漢方スクールやカルチャーでフリーランスの薬膳講師を務める傍ら漢方臨床現場での薬膳商品開発に関わる。2014年大阪市北区に国際薬膳学院を開校。
    日本人の食文化やライフスタイル、体質に合った和学薬膳®理論を提唱、初心者からプロ育成までの幅広い講座を開講中。

  • おいしい「食のお手当」で毎日を元気に過ごしましょう

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